第28回日本精神科救急学会学術総会

ご挨拶

第28回日本精神科救急学会学術総会 会長

數井 裕光
(高知大学医学部 神経精神科学講座 教授)
 この度、四国で初めての日本精神科救急学会学術総会を高知県で開催させていただきますことを、関係者一同大変光栄に存じます。
 高知県は、高齢化率が33.6%と全国第2位(2016年度調査)の高さで、わが国の未来を先取りしている地であります。そこで、今回の学術総会のテーマを、『超高齢社会を迎えた精神科救急』といたしました。10年前に我々が行った調査では、精神科救急を利用した人の中で65歳以上の人は9.1%、さらにその中で、認知症疑いで利用した人は1.9%と少数でした。その後、我が国では、高齢化が進み、2025年には、3~4人に1人が高齢者、その高齢者の5人に1人が認知症と推計されています。本学術総会では、高齢者、認知症の人に対する精神科救急の現状、さらなる円滑な活動に向けてのご議論を頂戴できればと考えています。
 また高知県は、30年以内に70~80%の確率で発生すると予測されている南海トラフ地震で被災する可能性が高い地です。南海トラフ地震は、東海地域から九州までの広い範囲が一度に被災する可能性があり、対策、支援の在り方を改めて考える必要があると思っています。被災地における日本精神科救急学会のこれまでのご活動、ご経験を元に、広域災害時の精神科救急医療についてもご議論を頂戴できればと思っております。
 高知県は、暖かい気候、美味しい海の幸・川の幸、野菜、果物、お酒に恵まれた素晴らしい地です。交通の便が少し悪いですが、楽しく議論し、勉強し、学会後の活動も楽しんでいただけるよう、関係者一同、企画を考えております。多くの皆様の、本学術総会へのご参加をお待ちしております。

第28回日本精神科救急学会学術総会 副会長

須藤 康彦
(医療法人須藤会 土佐病院 院長)
 第28回目日本精神科救急学会総会は2020年10月9日から10日の二日間に渡り、數井裕光大会長のもと高知県民文化ホールにて開催いたします。高知で初めて総会を開催できることを関係者一同大変光栄に存じます。

 大会メインテーマとしては『超高齢社会を迎えた精神科救急』を設定いたしました。高齢化に伴い認知症の絶対数が増え、精神科救急の現場でも高齢者のプレゼンスが年々増しています。高知県は「課題先進県」を自称しており、高齢化による問題も全国に先駆けて顕になりつつあります。認知症の専門である數井大会長をはじめ、当該分野に関心の深い皆様の活発な議論を通じて高齢者も対象にした精神科救急システムに関する活発な議論が行われることを期待しております。

 もう一つの重要なテーマとしては南海トラフ地震を始めとした災害対策があります。東日本大震災などの震災は日本人の心に大きな傷跡を残すことになりました。また、地球温暖化に伴い、風物詩として慣れ親しんだ観のあった台風も近年は違った一面を剥き出して襲ってくるなど驚かされることも多くなっています。今後も続くであろう甚大な災害に際し、精神科救急医療の果たす役割について理解と関心を深められればと願っております。

 秋の高知は観光にも食べ歩きにも適した季節です。大勢の方々のご参加と、その旅が思い出深いものになることを祈念しつつ、おもてなしの心を持ってお待ちしております。