第63回日本病院・地域精神医学会総会 岡山大会

大会長挨拶

 私たちは、当事者の声をちゃんと聴けているのだろうか、ニーズに添った支援ができているのだろうか。型通りの支援を押し付けてはいないだろうか。一体誰のため、何のための「支援」なのだろうか。何を今更、稚拙だと思われるかもしれないが敢えて私たちは問いたいと思います。

 本大会テーマ「お仕着せの支援なんかいらない」は、当事者にそんな思いをさせてはならないという私たちの決意表明です。

 岡山大会では、偏狭な人道主義による批判ではなく、当事者が協働できる「地域」のあり方を主としたプログラム構成にしています。「日本国憲法第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」とあります。

 私たちは「個人」として尊重されるべき人を「障がい者」というカテゴリーに押し込めてはいないか、「個人」の幸福追求の邪魔をしてはいないか、お仕着せの医療、お仕着せの支援、上から降ってくるやり方に疑問を持ち、本当の支援とは何かを考え実行しなければなりません。

 疑問符だらけの岡山大会になるかもしれませんが、会場は天領として栄えた白壁の町倉敷美観地区の一画にあり、大原美術館、赤煉瓦の紡績工場跡地、食事、スイーツと豊富な観光資源には疑問符は付かないはずです。皆様のご参加をお待ちしております。

第63回日本病院・地域精神医学会総会 岡山大会
大会長 中島 豊爾
(地方独立行政法人岡山県精神科医療センター 理事長)